世界遺産の熊野古道を歩いてみたいけれど、山歩きとなるとどうしても気になってしまうのが「熊野古道に熊はいるのか」という問題ですよね。
2025年の現在も三重県内では熊の出没情報が報告されており、最新のマップを確認したり、女性一人で歩くのは危険で危ないのかと心配になったりするのは当然のことです。
せっかくの旅行ですから、熊鈴などの準備をしっかり整えて、安心して古道歩きを楽しみたいものです。
この記事では、現地の目撃情報や具体的な対策についても詳しく解説します。
- 2025年の最新の熊目撃情報や傾向がわかる
- 三重県内で特に注意が必要なエリアや山を把握できる
- 女性一人旅でも安全に歩くための具体的な対策がわかる
- 万が一遭遇した際の正しい対処法や便利グッズを知れる
熊野古道に熊はいるのか?最新の目撃情報

結論から申し上げますと、熊野古道周辺にはツキノワグマが生息しており、残念ながら目撃情報も寄せられています。
「世界遺産だし観光客も多いから大丈夫だろう」と油断するのは禁物かなと思います。
まずは、直近でどのような場所に出没しているのか、現状を正しく知ることから始めましょう。
2025年の熊出没情報を確認しよう
2025年(令和7年)に入ってからも、三重県内での熊の目撃情報は途絶えていません。
特に注意が必要なのが、秋口から冬眠前の12月にかけての時期です。
この時期の熊は、冬眠に備えてドングリなどのエサを求めて活発に動き回るため、遭遇するリスクが高まる傾向にあります。
以前は「人が立ち入らないような山深い場所だけの話」と思われがちでしたが、最近では状況が変わってきているようです。
人里近くや国道沿い、さらには民家の近くでも姿を見かけるケースが増えているんですね。
気候変動による山の実の不作などが影響しているのか、熊と人間の生活圏の距離が以前よりも縮まっているように感じます。
これから旅の計画を立てる方は、直近の情報を必ずチェックしておく必要があります。
2025年も目撃情報は継続して発生しています。特に10月から12月にかけては活動が活発になるため、出発前には必ず最新情報をチェックしましょう。
公式の熊出没マップを活用する
私たちが安全に旅をするために非常に役立つのが、行政が公開している公式情報です。特に三重県が公開している「ツキノワグマ出没情報マップ(Mie Click Maps)」は必見です。
このマップでは、いつ、どこで、どのような目撃情報があったのかを地図上で視覚的に確認することができます。
また、スマートフォン用アプリ「けものおと2」も配信されており、こちらを活用するのもおすすめです。
地図上にピンが表示されるだけでなく、出没場所に近づいたときにアラートで通知してくれる機能もあるため、現地での強い味方になってくれますよ。
三重県では、出没件数や人身被害のリスクが高まると「クマアラート(注意報)」を発令して注意喚起を行っています。
旅行前に必ず公式サイトを確認し、アラートが出ていないかチェックする習慣をつけましょう。
アプリ「けものおと2」は、ユーザー同士で情報を共有できる機能もあり、リアルタイムに近い情報を得られる可能性があります。電波の入るエリアで事前にチェックしておくと安心ですよ。
三重県熊出没の多い山はどこか
「具体的にどの山が危ないの?」「避けるべきルートはある?」と気になるかと思いますが、実は三重県内で「ここだけが危険」という特定の山が公式にリスト化されているわけではありません。
熊は広範囲を移動する動物だからです。
しかし、過去のデータや傾向を見ると、警戒すべきエリアは見えてきます。特に熊野古道周辺や尾鷲市、紀北町、といったエリアの山間部や里山での目撃が多くなっていますね。
これらの地域は、山と集落が非常に近いという特徴があります。
ここで誤解してはいけないのが、「高い山だけが危ない」わけではないということです。
むしろ、標高1,000m以下の低山や、街と山が隣接しているエリアでの目撃も相次いでいます。
「低い山だから安心」「民家が見えるから大丈夫」ということは全くなく、むしろ人間の生活圏に近い場所での遭遇例も報告されています。
熊野古道はまさにそういった自然の中を通る道ですので、どのルートを歩く場合でも「いるかもしれない」という意識を持つことが大切ですね。
女性一人の古道歩きは危険で危ない?
「女性一人で熊野古道を歩くのは無謀でしょうか?」という質問をよくいただきますが、これについては「ルートと時期、時間帯による」とお答えしています。
例えば、「大門坂から那智の滝」や「発心門王子から熊野本宮大社」といった王道コースであれば、観光客も多く、比較的安心して歩くことができます。
日中の明るい時間帯で、前後に他のハイカーさんがいる状況であれば、そこまで過度に「危険で危ない」と感じることはありません。
ただ、早朝や夕暮れ時、また人通りの少ないマイナーな峠越えルートを一人で歩くのは避けたほうが無難です。
熊対策の観点からも、万が一の怪我や体調不良の観点からも、助けを呼べない状況はリスクが高すぎます。
一人旅の場合は、賑やかな時間帯を選び、しっかりとした装備で歩くようにしましょう。
服装や装備については、動きやすさと安全性を兼ね備えた準備が必要です。こちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
松本峠や尾鷲市での目撃事例
具体的な事例として、世界遺産・熊野古道伊勢路の中でも特に人気の高い「松本峠」での目撃情報が挙げられます。
2025年10月には、松本峠の大泊側において、クマの目撃情報が複数回寄せられました。
ここは初心者でも歩きやすく、美しい石畳や竹林が魅力のスポットですが、それでも野生動物の生息域であることに変わりはありません。
また、尾鷲市内でも国道42号線付近や住宅地に近い場所での目撃例があります。
時には「子熊」だけでなく、体長90cmほどの若い成獣が確認されたケースもありました。
ドライブレコーダーに映っていたという事例もあり、「街中だから大丈夫」と思わずに、常に周囲への警戒心を持って行動することが大切です。
松本峠を含めた伊勢路のルートについては、以下の記事でも詳しく紹介していますので、計画の参考にしてみてください。
熊野古道伊勢路の日数はどうする?踏破プランと日数別コースを解説!
熊野古道に熊はいるのか?遭遇しない対策

ここまで読んで「怖くて行けないかも…」と思ってしまった方もいるかもしれませんが、正しく対策をすれば、過度に恐れる必要はありません。
ここからは、熊との遭遇を避けるために私たちができる具体的な準備についてお伝えします。
熊鈴やラジオを必ず携帯する
熊対策の基本中の基本ですが、「こちらの存在を熊に知らせる」ことが最も重要です。
熊も基本的には臆病な動物なので、人間がいると分かれば自ら避けてくれることが多いんです。
そのために必須なのが熊鈴(くますず)です。
チリンチリンと音を鳴らしながら歩くことで、遠くにいる熊に「人が通りますよ」と合図を送ることができます。
また、携帯ラジオを流しながら歩くのも効果的です。一人の場合は特に、音の出るものを必ず身につけるようにしましょう。
複数人で歩く場合は、おしゃべりをしながら歩くのも立派な対策になります。
風が強い日や、沢の近くなど水の音が大きい場所では、鈴の音が熊に届きにくいことがあります。そういった場所では時々手を叩いたり、声を出したりして存在をアピールするのも有効です。
クマ目撃情報の通知アプリを活用
先ほども少し触れましたが、スマートフォンアプリの活用は現代の熊対策として非常に有効です。
三重県が提供している情報などをもとに、自分がこれから向かうルート上に直近の目撃情報がないかをチェックしておくだけで、心の準備が全く違います。
出没情報があった場所には近づかない、あるいは迂回ルートを検討するという判断材料になります。
現地に行ってから「昨日ここで出たらしい」と知るよりも、事前に知っておく方が安全な計画が立てられますよね。
ただし、熊野古道の山の中では電波が通じない場所もあるので、過信は禁物です。事前にダウンロードやスクリーンショットをしておくのがおすすめです。
熊野古道センター等の貸出グッズ
「熊鈴を持っていないけれど、わざわざ買うのも…」「荷物を増やしたくない」という方もいらっしゃるかもしれません。
実は、熊野古道周辺の観光案内所などでは、観光客の安全のために熊鈴の貸し出しサービスを行っているところがあるんです。
例えば、三重県立熊野古道センターや尾鷲観光物産協会、熊野市観光案内所など、主要な拠点で借りることができます。
施設によっては「鈴付き杖」や「携帯ラジオ」、さらには「熊除けスプレー」といった本格的なアイテムを貸し出している場合もあります。
現地に到着してからでも手配できる場合が多いので、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。
| 主な貸出施設 | 取り扱いグッズの例 |
|---|---|
| 尾鷲観光物産協会 | 熊鈴、クマスプレー、ラジオ |
| 三重県立熊野古道センター | 熊鈴 |
| 熊野市観光案内所 | 熊鈴 |
万が一熊に出会った時の対処法
どれだけ対策をしていても、万が一遭遇してしまった場合に備えて、正しい対処法を知っておくことは命を守ることに繋がります。
状況によって対応が変わるので、シミュレーションしておきましょう。
遠くに熊がいることに気づいた場合
落ち着いて、静かにその場を立ち去りましょう。
熊を驚かせないことが大切です。決して大声を出したり、石を投げたり、走って逃げたりしてはいけません。
写真を撮ろうとしてフラッシュを焚くのも厳禁です。
近くで鉢合わせしてしまった場合
一番やってはいけないのは、背中を見せて逃げることです。
逃げるものを追う習性が熊にはあるため、走ると追いかけられる危険性が非常に高いです。
この場合は、熊から目を離さず、背中を見せずにゆっくりと後ずさりをして距離をとってください。
慌てず、騒がず、熊の様子を見ながら離れるのが鉄則です。
子熊を見かけた場合
「小さくて可愛い!」と思って近づくのは絶対にやめてくださいね。
近くには必ず母熊が潜んでいます。子育て中の母熊は神経質になっており、子供を守るために非常に攻撃的です。
子熊を見たら、速やかに、かつ静かにその場を離れてください。
より詳しい熊対策や遭遇時の対処法については、登山やキャンプ向けの完全ガイドとして以下の記事にまとめています。出発前に一度目を通しておくと安心です。
【保存版】登山・キャンプで被害にあわない為に!熊対策完全ガイド
熊野古道に熊はいるのか:まとめ
「熊野古道に熊はいるのか」という問いに対しては、「います」というのが正直な答えです。
しかし、それは豊かな自然が残されている証拠でもあります。
2025年の最新情報をチェックし、熊鈴などの装備を整え、正しい知識を持って行動すれば、トラブルに遭う確率はぐっと下げられます。
怖がりすぎてせっかくの素晴らしい体験を諦めてしまうのはもったいないですよね。
私自身も何度も歩いていますが、森の静けさや木漏れ日の美しさは、何物にも代えがたい感動があります。
ぜひ万全の準備をして、安全第一で熊野古道の旅を楽しんできてくださいね!


